英語で水曜日は?
英語で水曜日は、
Wednesday
です。英語学習の初めに習うと思います。
ただ覚えるだけでもいいのでしょうが、
なぜ、水曜日がWednesdayになっているのかを知ることは英語文化を知ることでもありますから、翻訳のみならず言語学習には重要だと思います。
語源は?
Wednesdayの語源は、
Woden’s day(オーディンの日)
にあります。
オーディンとは、北欧神話の主神です。
1、詩と知識の神
2、戦いの神
3、死者と深い関係を持つ神
4、魔法と返信術に長けた神
として知られ、ゲルマン民族の間では、ローマ神話の”マーキュリー”(=”メルクリウス”。商人や旅人の守護神)と同じ位置付けの神でした。
オーディンは、「戦いの父」「勝利の神」「軍の指揮者」などと呼ばれるくらい戦いの神として有名ですが、知識の神としても有名で、次のような話があります(山室静「北欧の神話」(ちくま学芸文庫、2017年)参照)。
ユグドラシル(北欧神話で宇宙を貫いてそびえるとされる大木、宇宙樹)には知恵と知識をたたえている「ミーミルの泉」があり、この泉の水を飲むと知恵を得られるとされており、「ミーミルの泉」の番人のミーミルは、日ごとにこの泉の水を飲んでいるため知恵の塊になっています。知識欲旺盛なオーディンはある日、ミーミルにこの泉の水を飲ませてくれと頼みましたが、ミーミルは断ります。それでもオーティンはねばって、この泉の水を一口で良いから飲ませてくれと頼んだところ、最後にミーミルは、「そんなに飲みたければ、一口飲ませてやってもいいが、ただで飲ませるわけにはいかない。片方の目をもらおう」と答えます。
オーディンは、一瞬ちゅうちょしますが、すぐに自分で自分の片目をえぐり出してミーミルの泉の中に投げ込み、ミーミルの泉の水を飲んだとのことです。
オーディンの日
ローマ暦では、水曜日は「マーキュリーの日」と呼ばれていて、ゲルマン民族の間ではオーディンはマーキュリーと同じ位置付けの神でしたから、英語で水曜日は[ Woden’s day ]とされたとのことです。
北欧文化の影響
英語は、北欧やドイツ方面で展開されたゲルマン語派から分岐した言語ですから北欧文化の影響も受けています。
北欧神話は北欧文化の一つですから、北欧神話のオーディンが曜日の語源として英語に入り込んでいるのです。
翻訳の楽しみ
翻訳の楽しみの一つは、他文化を知ることにあります。
日本とは全然違う文化に触れ、「へぇー」とか「なるほど」と思えることは知的にもとても楽しいことです。
株式会社 英文契約サポートセンター沖縄はリーガル翻訳を専門としていますから、日本と英米の法制度の違いを理解し翻訳をするのですが、その違いの背景にある国民性や思考の特徴に触れられることにとても魅力を感じます。
英語、ひいては翻訳に少しでも興味を持たれる方が増えるといいなと思います。
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