とあるメニューでのサイズ表記
昼に、ある飲食店に入りました。
そこでサイズ表記として、
「特大」
「大」
「中」
とメニューに記載がありました。
私は、言語(特に文法)に興味があって翻訳を仕事としているわけで、上記サイズ表記には考えさせられました。
「中」って何だろう?
上記サイズでは、3つのうちで一番「中」が小さいわけです。
心の中で、
そうであれば、「大」「中」「小」と表記すればいいのでは?
と思ったのです。
そもそも、「中」というのは、大きさが異なる3つの物体がある際に、その3つで二番目に大きい物体のサイズを表す表現です。
一番大きい物体は、「大」
一番小さい物体は、「小」
その間の大きさが「中」
要は、他との比較で初めてわかるのが「中」ではないか?
世の中の物体で、絶対値として「中」の大きさというものは決まっていないですから、「中」というには、それよりも大きい物体と、それよりも小さい物体が存在しないと「中」というサイズ表記は「中」の語義としてできないはずです。
そういえば、
以前、別の飲食店で、「小」と「大」という表記があったので、店員さんに確認したところ、店員さんとの間で次のようなやりとりがありました。
私: えっと、「小」の大きさはどれくらいですか?
店員:はい。「大」の半分です
私: では、「大」の大きさはどれくらいですか?
店員:えーと…「小」の2倍です。
と答えてくれました(笑)
結局何もわからず…(笑)
お互い顔を見合わせて笑うしかなかったです。
「大」も「小」も絶対値ではなく、相対評価での表現で抽象的ですから、お互いが大きさの基準とはならない。
この場合は、「小」は、これくらいですと、手で大きさを示すなどして現実世界での物体の大きさを示さないといけないわけです(ちなみに、その後店員さんが大きさを確認してくれて、手で大きさを示してくれたので大きさがやっとわかり、「小」を注文しました)。
まぁ、メニュー表の表記ですからお店基準でどう表記しても良いとは思うのでそんなことを気にする必要はないわけですが、言葉へのこだわりが仕事柄強いので気になってしまいました。
もちろん
美味しくいただきました。
相変わらずのおいしさでした。
「ごちそうさまでした」
今回は「大」を注文したので、次回は「特大」を注文してみます。
---終---
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