翻訳者が無視することのできないCATツール。
その中でも有名なTradosの最新版が出るらしく、さっそく予約しました。
何が変わるのかはよくわかりませんが、最新版を確保するようにはしています。
広告によれば、SDL Trados Liveのクラウド機能によりMacからでもアクセスすることができるとのこと。
これまでは、純粋なMac(Parallels等を用いれば、再起動せずにMac OS上においてWindowsを実行することができ、Mac OS上のWindowsでTradosを利用することができます)ではTradosにアクセスすることはできなかったと思いますので、画期的なことになるかと。
CATとは、[ Computer Assisted Translation ]の略で、翻訳支援のためのコンピューターのことです。通常、CATツールとは、翻訳支援ツールと訳されています。
翻訳者の多くは、Tradosなどの翻訳支援ツールを用いているかと思います。
誤解されることも多いのですが、翻訳支援ツールは今はやりの機械翻訳とは全く別物です。翻訳支援ツールを用いても翻訳をするのは人間です。
CATツールに原文を入れれば自動的に訳文が出来上がるというわけではありません。過去の自分の訳文と100%一致する場合は自動的に訳文が出てきますが、文脈により修正する必要性も出てきますから100%一致だからといって何もしないわけではありません。同じ原文で過去どのように訳をしたのかを参考にする程度のものでしかありません。最後はやはり人間が責任をもって翻訳をすることになります。
機械にできることと人間にしかできないこと
このことをしっかりと見極めていかないと痛い目を見ることになります。
私たち、翻訳のプロはその見極めができないといけないと思います。
過去のデータ(訳文)を引っ張り出すことは機械が得意なことですので、そこはCATツールに頼ります。
過去のデータ(訳文)が現在でも妥当するのか、文脈に応じて修正する必要はないのか、これらには、意味を理解する人間がしか対応することができません。意味を理解しない機械翻訳では対応することが原理的に不可能な部分です。
縦を横にする、横を縦にする、のが翻訳ではないのです。
文の「意味」を理解することができる人間が、人間だけが、翻訳をすることができるのです。
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