フォーマルスタイル英文契約書の構成について

約2000字(読了≒3分)

全体の構成

フォーマルなスタイルの契約書は、次の構成から成立しています。

  • 表題(契約書名)
  • 前文
  • 当事者の名称と所在地
    設立根拠法(法人の場合)
    契約日付
    説明条項

  • 本文(次の機会に検討します)
  • 主要条件
    一般条項

  • 最終部分(次の機会に検討します)
  • 契約確認文言
    当事者の署名

  • 添付書類(次の機会に検討します)

個別部分の分析

表題(契約書名)

  • 売買契約書= “SALES AGREEMENT”
  • ライセンス契約=”LICENSE AGREEMENT”
  • 雇用契約=”EMPLOYMENT AGREEMENT”
  • 委託契約=”CONSIGNMENT AGREEMENT”
  • 和解契約=”SETTLEMENT AGREEMENT”

などとなります。

前文

  • 契約当事者の名称と所在地
  • 設立根拠法(法人の場合)
  • 契約日付
  • 説明条項

例文

たとえば、次の文章があります。

SALES AGREEMENT【#1
This AGREEMENT, made and entered into this first day of June, 20    #2】,by and between:
(1)Karen View Corporation【#4, a company organized and existing under the laws of the state of California#3】, and having its principal office at xxx California Street, San Francisco, California 94100, USA【#4(hereinafter called “KVC”), and
(2)Aurora Borealis Corporation, a company organized and existing under the laws of Japan, and having its principal office at x-x, Kanda-Urugadai 1 chome, Chiyoda-ku, Tokyo, 101-xxx Japan(hereinafter called”ABC”),
WITNESSETH:
WHEREAS,KVC desires to sell to ABC certain products hereinafter set forth;
and,
WHEREAS,ABC is willing to purchase from KVC such products.
NOW, THEREFORE, in consideration of the mutual agreements contained herein, the parties hereto agree as follows:
Article 1                                #5

*太字と赤字は真栄里が修正

山本孝夫『英文ビジネス契約書大辞典(増補改訂版)』(日本経済新聞出版社、2014年)56頁から引用。

  • #1】→表題にあたります。
  • #2】→契約日付(20    年6月1日)の部分に当たります。
  • #3】→設立準拠法がカリフォルニア州法であることを示す部分です。
  • #4】→契約当事者の名称と所在地を示す部分です。
  • #5】→WHEREAS~最後までが、説明条項です。
    KVCが何を望み、ABCが喜んで何をするかについて規定し、かつ、NOW 以下では、約因(in consideration of)について規定しています。

約因とは?

英文契約書の書き方で注意すべき事項の1つが【約因】という言葉です。
この言葉は、英米法特有の概念で、有効で法的拘束力のある契約を締結するために必要なものです。
英米法下では、この約因がない契約に基づく契約の履行請求や執行に裁判所は助力しませんので、契約書に約因を書くことは不可欠です。
KVCとABCが互いに相手方に対して如何なる義務を負うのか?について端的に記載すれば足ります。
“give and take” の関係にあれば約因と認められます。
上の例文では、

  • KVCはABCにある製品を売り(KVC desires to sell to ABC certain products hereinafter set forth)
  • ABCはKVCからその製品を買うこと(ABC is willing to purchase from KVC such products)

が記載されています。

  • KVCはある製品をABCに”give”し、ABCから代金を”take”します。
  • ABCは代金をKVCに”give”し、KVCからある製品を”take”します。

KVCもABCもどちらも”give and take” の関係にありますので、この契約では約因が記載されていることになります。

本文

次の機会に検討します。

  • 主要条件
  • 一般条項

最終部分

次の機会に検討します。

  • 契約確認文言
  • 契約当事者の署名

添付書類

次の機会に検討します。

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