手作りケーキ<言語分析編>

手作りケーキ

店舗を構えるケーキ店の前に「手作りケーキ」と書かれたのぼりがありました。
すぐに、
「ん?」
と疑問を持ちました。
店舗を構えるケーキ店(店舗型ケーキ店)は、そもそも手作りでケーキを作って販売しているのでは?という理解が私の中にあったからです。

「店」とは?

広辞苑によれば、「店」とは、

②その品物を商うみせ

とあります。
「商う」とは、

売り買いをする

とあります。
「店」の語義としては、“品物の売り買いをするみせ“ということになりますから、「ケーキ店」でしたら、品物であるケーキの売り買いをするみせということになります。
ここでは、売り買いをするケーキが手作りかどうかは問題にされていませんので、そのケーキ店が店頭に「手作りケーキ」というのぼりを置くことに辞書的な問題はありません。

裏事情?

辞書的に問題はないとしても、
どこかで作られたケーキを仕入れて販売をする店舗型ケーキ店ってあるのでしょうか?
この理解(「ケーキ店」=「手作りケーキを販売する店」)が正しいとすると、このケーキ店があえて「手作りケーキ」と書いてあるのは、店舗を構えるケーキ店の中には手作りしていないケーキ店がある、という業界の裏事情を暗に示しているのではないか?とふと思いました。
ケーキ店の裏事情など私は知らないので、この思いが正しいかどうかは不明ですが、ケーキ店と名乗るからには手作りだろうというのが通常の理解ではないでしょうか?

とはいえ

「ケーキ店」=「手作りケーキを販売する店」だとしても、あえて重ねて「手作り」と書くことで、「手作り」を強調したかったのかもしれません。

---終---

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