外来語のカタカナ表記が多すぎる…

世の中に溢れるカタカナ表記

・ロイヤリティー
・ロイヤルティー
・ユーザー
・カスタマー
・アントンプレナー
・エビデンス
・リノベーション
・イノベーション
などなど

国際化の波?

国際化により外国語が日本には入ってきます。その流れは止められません。
その際、通常は日本語に翻訳されるわけですが、外国語の発音をカタカナで表記してそのまま用いる例も増えています。
上記であげたのはその極々一部のカタカナ表記です。
ユーザーやカスタマーは日本語としても通用するようになってきているかもしれません。それ以外はどうでしょうか?
私からすると、安易にカタカナ表記で済ませてしまってはいないか?という思いがあります。
カタカナ表記は翻訳者にとっては楽な道ではあるのです。
ですが、カタカナ表記で済ませて翻訳と言えるのでしょうか?
次の訳例の意味で検討してみたいと思います。

紅茶無料?

ロイヤ““ティ無料
ロイヤ““ティ無料

「ロイヤルティ無料」=紅茶が無料?
英単語の[royalty]のカタカナ表記としては、「ロイヤリティ」が多いのですが、表記の揺れとして「ロイヤルティ」という表記もあります。[royalty]は「ロイヤルティ」にかなり近い発音です。「ロイヤルティ」を用いると、[royalty free]が「ロイヤルティ無料」となります。
「紅茶無料」かな?と一瞬思ってしまいます。
もちろん、知的財産の文脈での話ですから文脈上「紅茶無料」は考えにくいのですが、「ん?」となる表記の仕方です。
ですから通常は「ロイヤリティ無料」という表記が多いのもわかります。

文脈だけで読ませるのは…

ですが、文脈を見ればわかるでしょ?というのは翻訳としてはどうかと思います。
単語の表現自体でしっかりと日本語に訳しておけば済む話です。
上記の[royalty free]でしたら「ロイヤ““ティ無料」や「ロイヤ““ティ無料」ではなく、「利用料無料」と訳をすれば済みます。「ん?」と思うことはありません。日本人であれば直ぐに意味がわかります。
もちろん、外国語に対応する日本語がない場合がありますので、というか、そもそも翻訳という行為自体近似値の意味しか表せません。一対一で対応する言語はありません。必ず、ズレが生じてしまうのが翻訳の宿命ですから外国語をそのままカタカナ表記にする誘惑が常に付き纏う事になります。

明瞭に意味をとれること

日本語の自立性という問題はもちろんありますが、意味の明瞭性、誤読防止という観点からも、可能な限り日本語表記を心がけるべきではないか、と私は考えています。
「ロイヤルティ」が「利用料」を意味するのであれば「ロイヤルティ無料」は「利用料無料」とし、「ロイヤルティ」が飲み物を意味するのであれば「上質紅茶」とすれば良いのではないでしょうか(当然、リーガル翻訳でも誤読の可能性は徹底して排すべきです)。
文脈でわかるでしょ?的発想は読者に負担を強いる可能性が高くなりますから慎むべきかと思います(もちろん、読者が専門家なのか等の読者層の問題も出てはきますが)。

---終---

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