翻訳工程
いよいよ翻訳工程です。
ここでの翻訳工程とは、狭い意味の「翻訳工程」で、原文から訳文を作成する過程のことを指します。
英日翻訳であれば、原文は英語で、その英語を日本語に翻訳していきます。
辞書
翻訳で必須なのは…
もちろん辞書です。医者の聴診器、裁判官の六法全書と同じ存在です。右腕と言っても良いと思います。
ごくごく一部の辞書です。紙の辞書が数十冊あります。
辞書には、大きく分けて、
・英和辞典
・和英辞典
・英英辞典
があります。
英和辞典でも一般的な辞書から、写真にあるような英米法辞典などの専門辞書まで、様々な種類の辞書があります。
ただ、翻訳をする際は、紙の辞書はあまり使いません。出版社が辞書のデータをネットで閲覧することができるようにしている(有料ですが)ことが多いので、データ版の辞書(オンライン辞書)を使用することがほとんどです。が、紙の辞書しかない場合もありますので、その場合は、紙の辞書を引くことになります。
辞書の引き方
紙の辞書であれば、一度に1つの辞書しか引くことができません。
それで何の問題が?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は、同じ単語であっても、辞書毎に微妙に説明の仕方が異なっていることが多いのです。
複数の紙の辞書を引く場合は、複数の辞書を開いておかなければなりません。スペース的に厳しいものがあります。2冊くらいならそれでもいいでしょうが、3冊、4冊、5冊とかになると同時に辞書を開いておくことは無理でしょう。
それが、オンライン辞書であれば解決します。辞書ごとに複数のタブを開けば済むからです。
もっとも、それでも、タブを切り替えないと調べられない、しかも、辞書ごとに同じ単語を入力しないといけない、という不便があります。たまに調べるのであればそれで問題はないでしょうが、毎日使用する場合その不便さが目立ってきます。
そこで、オンライン辞書では、同じ画面で、複数の辞書に載っている単語を調べることができる機能が付いたものがあります。「串刺し検索」と言われるものです。
「串刺し検索」はかなり便利です。ある単語を入力すると、その単語が載っている辞書が左にズラーと並び、一画面の中で複数辞書の意味を調べることができるようになります。
写真のような画面になります。
翻訳者にとってはなくてはならない機能です。
これら複数辞書を使用しながら翻訳をしていくことになります。
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