レター形式の英文契約書

レター形式の契約書

契約書のスタイル

英文契約書には、

  • フォーマルスタイルと
  • レター形式の契約書(Letter Agreement)

とがあります。
“Letter Agreement”
ですから、文字通り、手紙のような形の比較的簡単な短い契約の確認書として利用されることが多いといえます。

レター形式が使用されやすい契約類型

“Letter Agreement”
は、比較的簡単な短い契約の確認書として利用されます。
具体的には、
定型的な

  • 売買契約
  • 雇用契約
  • 賃貸借契約
  • コンサルタント契約
  • サービス提供契約
  • ライセンス契約
  • 秘密保持契約

などです。

利用のポイント

定型的なという部分がポイントです。
定型的であるということは、万人に当てはまりやすいということですから簡単な短い契約であることが多いのです。
このような定型的な契約についてまで、フォーマルスタイルの契約書を作ることはコスト的に見合いません。

レター形式が採用される場合

定型的、反復的取引の場合

定型的、反復的な物品売買取引では、

  • 電話
  • FAX
  • E-mail
  • インターネット

などにより既に主要条件が合意済みであることがほとんどです。
特に反復的物品売買契約では初めて取引をする際に、基本的事項(契約期間、売買代金、代金支払い時期、商品受取時期、同時履行の有無など)についてフォーマルスタイルで契約書を作っているはずです。
ただ、その後の取引状況などに鑑みて購入量や代金額の少々の増減が出てきて、その修正部分だけを確認するだけで目的を達するということが多いわけです。
その際に、いちいちフォーマルスタイルで契約書を作ることは時間的にもコスト的にも見合いません。
ですので、この取引では、Letter Agreementが好まれるわけです。

相手方へ敬意を表明したいなどの場合

  • 親しい間柄で、相手方に敬意を示したいという場合や
  • フォーマルスタイルで仰々しく契約書を作ると相手方に精神的負担をかけすぎることになる場合

などに相手方への配慮という観点から“Letter Agreement”が用いられることがあります。

レター形式の英文契約書の構成

レター形式の契約書は、フォーマルスタイルの契約書に比べて柔軟性を持ちます。
ですので、書き方に特に決まりがあるわけではありませんが、大抵次のような事項を含みます。

  • 表題
  • 契約当事者名・所在地
  • 契約の主要条件
  • 一般条項
  • 最終部分

表題

タイトルです。関連ビジネス名が記載されることがあります。

契約の主要条件

  • 履行期限
  • 契約期間
  • 対価
  • 支払条件

などが記載されます。

一般条項

  • 契約期間途中での解除の可否、要件
  • 契約違反の場合の措置(損害賠償請求の有無・額)
  • 準拠法
  • 紛争解決方法
    ・仲裁
    ・和解など

最終部分

契約成立を確認する文言として

  • 署名
  • 日付

が記載されます。

Letter Agreement

レター形式の契約書はシンプルで利用しやすい形式です。
枚数的にも少なくて済みます。
内容にもよりますが、1枚で収まることも多々あります。
その意味でコストを低く抑えることができるというメリットもあります。

是非ご検討下さい。

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