原文の論理関係と翻訳<原文解釈編>

気になる表現


黄色の下線が気になる表現です。

何に引っかかるのか?

75名まで収容することができるのでしたら

75名まで収容することができます。

とだけ記載すればよく、下限の65名の記載は不要のはずです。
どれだけ収容することができるかという問は、収容可能な最大限を聞く問ですから、収容可能な最大限を答えれば問いに答えたことになります。そして、下限は上限に含まれていますから下限の記載は不要となります。
しかし、写真では、

65名〜75名

との記載があるので引っかかるのです。

どういう意味?

この文は、

65名〜75名様まで収容でき
貸し切り可能です

となっています。
収容可能人数だけを答えているのであれば下限の65名の記載は不要ですが、この文全体を見ると、下限の65名の記載があるのは、貸切人数の下限を示すためだろうと思います。
意味としては、

75名まで収容することができ、65名以上から貸し切り可能です。

となるのでしょう。

翻訳する場合に気をつけること

写真のような日本語(原文)を英語に翻訳する場合、原文の論理関係が明らかではないため、英語に翻訳することは難しくなります。翻訳者が原文を解釈する必要がありますが、どこまで翻訳者が論理をつなげて良いのかは難しいところです。
時間があるのであれば翻訳を依頼した方に聞くのがベストだと思いますが、時間がない場合は翻訳者が正しいと思う論理で原文を解釈し直したうえで翻訳をしておき、コメントを付けることになるだろうと思います。
原文と訳文の両方の言語に秀でていないと翻訳をすることができない所以です。

---終---

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